17-06-03

ケーブルテレビに入っているといつ何時どんな番組に出会えるかまったく油断が出来ないのです。番組表は見ない口なんですよ。録画もしません。録画してもぜったいに見ないし溜まっていく一方なので。一期一会の精神でチャンネルを変える。いえ、そんな大仰なものでありませんけども。

ドラマはものすごい力を持っていて、その人を興奮させたり、高揚させたり、泣かせたり、笑わせたり。1日、ドラマの余韻で心地好かったりする。

そして不思議な事に、何年かに1回再放送をたまたま見ると同じ回を見たりする。

76年だから、中3でした。「俺たちの旅」はそう好きな番組でありませんでした。まず中村雅俊はじめ主役3人が暑苦しい。

小学校の時に「おれは男だ!」「飛び出せ!青春」を見て、きっと中学高校はあんな感じなのだ!と勝手に期待を高めていたら、ぼくが入った私立中学は粗野な男子校で人数も多く、高校までの6年間同じ環境で過ごさねばならず、少人数の小学校で温室育ちのぼくはあまりの激流に飲まれて、さっそく登校拒否を起こしたのでした。

軍隊経験の教師に殴られた事のない生徒はいなかったし、各地域の暴れん坊が来ていて力のないぼくなぞは小さくなるしかない。根っからの悪戯小僧だったせいでその窮屈さったらなかった。鬱屈しました。

青春ドラマは嘘ばっかりだと思って見なくなり、逃避行先は昔のアニメや特撮だった経緯です。

しかしどんなに繊細であったも慣れというのはおそろしくて、いつの間にか寸胴のズボンを履いたり映画を観に繁華街にも出向いた。

また中学生ながら熱帯魚の同好会へ出て大人の世界を知ると、学校が下らなく思えた。

ただ、男子校というのは思春期の大事な感性を傷つけるにあまりある劣悪な環境なんです。人類の半分たる異性を遮断する環境ですからね。

いまだに簡単に女性に声をかけられませんが、当時はひどいものでした。

学園祭に女の子は来ても誰も声をかけられない。いや、体格差と同じで、ませたヤツも居て(軟派師と呼ばれた)、彼女に弁当を作ってもらっているヤツも居たけど、ぼくの仲間たちは揃いも揃って奥手になってしまった。

それでも青春ドラマはインチキ臭いと思い込んでいたものの、ちゃんと「われら!青春」も見ていました。中村雅俊の歌は良かったです。ところが太陽学園と言えば村野武憲で慣れていたから(テレビ版「日本沈没」でも馴染みが出来て)、ゲストで競演した時も、絶対に正しいのは河野先生だと断固思いましたね。

いま思うと小椋佳の音楽が素敵な「俺たちの旅」は、暑苦しい3人の葛藤が切なくて可愛いんですね。なんであんなに懸命に生きていたんだろう?

で、本題を言えば、岡田奈々の「青春の坂道」がかかる回をまたまた見たのでした。

22話「少女はせつなく恋を知るのです」。

オープニングの短いショットで吉祥寺商店街の入り口で3人の肩車をする。いまでも雰囲気は当時のままです。

井の頭公園駅で降りて下宿へ行く。もちろん公園も使われます。

今日の回も商店街の短いショットがありました。

どの時代もたいてい男子は小学校ぐらいからアイドルに目がなくなって、ぼくは、麻丘めぐみアグネス・チャン風吹ジュン、と髪の長い子が好きでした。なんどか「8時だよ全員集合」の公開録画も観に行ってキャンディーズの出待ちもやりました。

岡田奈々が現れた時は可愛くて(年上だったが)、まいりました。

それこそ「俺たちの旅」のロケを見に行きたいと思ったのに、意気地が無くて行けなかった。

学校が東中野三鷹、吉祥寺はたまに出ました。だから帰りに行けない距離でないのだけど。ま、夕方行ったってロケなんて終わってますよね。

それよりもし当人に会えて、思いの丈を口にしても相手にされなかったらどうしよう、みたいなことを、最初から敗北しちゃう男子校生のサガを恨むんです。指を咥えたって春はこないよね(涙)。

井の頭公園に住んでいる猫仲間に聞いたら、学校の帰りに何度もロケを覗いたとか。う〜ん。やっぱり行けば良かったな。

岡田奈々さんは今でも綺麗です。

ま、それはそれとして。

大人になった自分が、と言うより、ここに住んで、何度も井の頭公園へ行って、ふと懐かしいドラマを見ると、あああそこで撮ったなとかここを歩いたんだと実感します。麻丘めぐみの初期のレコードジャケットも井の頭公園です。

ある時、あ!と思った事がありました。

三鷹の高校生がつきあっていた男に刺殺された事件。あの日公園を散歩していたらヘリコプターがうるさいのでネットに繋ぐと犯人逃走中で。三鷹と報じられましたが三鷹台です。公園の隣。

あの亡くなった少女が岡田奈々似なんですよ。それがよけいに可哀相でならない。

この土地で親友の死を迎えた事もあったから、30余年前を懐かしむ気持ちの中に、もう二度と会う事のかなわない想いが重なって、可愛らしい岡田奈々の歌う「俺たちの旅」で使われた「青春の坂道」を聞く度に、泣かされてしまう。

あの時代に戻る事は出来ないけど。あの時の自分に、よ!と言ってあげたい。

まぁ、歳と共に(それなりの経験も積んで)涙腺が弱くなるんですよ。

駄々っ子のような「俺たちの旅」の3人の奮闘ぶりと、かーすけを大好きなまゆみちゃんのいじらしさに、今回も泣きながら見たのでした。

https://www.youtube.com/watch?v=04-Xh0J2Js0

https://www.youtube.com/watch?v=WZzGlOOnM0g

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